サン=ボネ=アン=シャンソール、南アルプスに囲まれており、夏はハイキング、冬はスキーを楽しむとても小さな街です。バカンスの場所として、フランス人にとても愛されています。日本人をみかけることはまずありません。
長野の山奥に来たような静けさ。岩山からなだらかな山、あらゆるタイプの山があり、ハイキングコースがあり、湖があり、ここに来る人は本当に飽きないそう。
まちの中心に教会や集会所、まわりに家々が並ぶ中世の街並みが揃っています。
目次
いたるところに南アルプスの湧き水あり

私たちが滞在していたのが、写真の奥にみえるサンボネのまち!こんな壮大な自然に囲まれています。

まちの至るところに湧き水が、飲んだり汲めるようになっていて、ワンチャンも飲んでいます。


とにかく、湧き水は至るところにあります。
もちろん水道水も美味しい、セトレヴォン

ちなみにこちらは二日目の朝。紅茶と手作りシリアルバーと、ブルーベリーパイで朝食。紅茶はティーバッグで淹れたの?と思うほどいいお味に仕上がっていました。

まちの建物、坂と曲がりくねった小径

街並みの向こうには、南アルプスの頂き、うーん、爽快。

避暑地とはいえ、夏はそれなりに暑いですが、日陰に入れば快適です。軽井沢に近い気候かもしれません。空気が澄んでるので、気持ちもすぅっと透き通ってきます。

まちの建物には、エメラルドグリーンがいたるところに使われていて、私の好きなカラーなので、萌えます。

こちらは夕暮れ19時頃、また違った顔をみせてくれます。

ここにもエメラルドグリーン。 日本では作られた世界の建物になってしまうけれど、ここではこのカラーが当たり前に街に馴染む世界。

そして、あらゆる方向に道があるような、画一でない小道、画一でない家並みが、それぞれ個性を持って息づいています。
中には丸いフォルムをした建物も。整備された街が日本の都会では当たり前ですが、人間のように凸凹でまあるいフォルムのほうが、街としては体に馴染むのかもしれません。
しかし現代でこのようなまちを作ろうとしても作為的になってしまい難しいでしょう。

また今の時代も変わらず街ごとにある教会の鐘が、時間を刻みます。時計をみなくとも、時間を知らせてくれます。

こちらの教会から、鐘の音が響きます。

こちらもポイントにエメラルドグリーン

屋根も可愛いです。こちらの瓦は小さくて可愛いのです。

中世の趣きを残す道も。

また小径の向こうには山々

手彫りの看板がいい味出しています。

ちなみに街には、小さなスーパーや、パン屋やパティスリー、市役所に図書館。市役所前には木曜と日曜のマルシェが立ち、賑わうそうです。小さくとも全て賄える小回りのきくまちなのです。
おしゃれなキッチン雑貨屋もあり

ちなみに、立ち寄ったこちらのキッチン雑貨屋さんは、かなりおしゃれな品揃えで、お店のお髭を生やしたムッシューも、まあおしゃれ。たまにギターを弾いたりしているとか。ムッシューの写真を撮りたかったです。彼の手腕でこの店の品揃えとおしゃれさとのこと、ぜひ訪れた際は、のぞいていただきたい。

毎年バカンスに来ていても新しい発見があるお店だと人気。
本物の南アルプス、山の上へランチへ

いけばなのレッスンの合間に、山の上にあるレストランに連れて行ってくださいました。 山梨にも南アルプスがありますが、、、スケール感を20倍くらいにした感じでしょうか。山々に囲まれているという意味では、山梨にも似た安心感です。

スケール感が違います。空気が美味しいー。広がるアカデミックな山々。

写真ではお伝えできないのが残念ですが、トレッキングや、ツーリング、ロードサイクルなどされる方ならきっと私以上に堪能できることでしょう。

パノラマなどうまく伝わらない!

ナポレオンが通った道でもあるそうで、こちらでランチをいただくことになりました。

こちらの炭酸水は炭酸が微炭酸で食事にとてもあい、好み。

マッシュしたジャガイモが入ったラビオリを揚げたものが、こちらの郷土料理で、シンプルでとても美味しかったです。バゲットの上に少しトーストしたチーズがのっています。

ということで、今回は時間がなくハイキングにはいけませんでしたが、山好きにはたまらない場所であることは、間違いないです!
サンボネに長期で滞在し、ハイキング三昧はいかがでしょうか。またはリトリートでもよい場所だなぁと思いました。
ということで足早ですが、爽やかな空気とともに!
オヴゥア!
サンボネのHP
あなただったらどんな旅をしたいですか? どんな新しい体験をしたいですか?
フランスで日本の文化いけばなを伝える
ルーセル仁美先生がほぼ毎年いけばなのレッスンを教えているのは、サンボネから車で20分ほどのLe Noyerという村

開催されるのは、こちらの植物館。

山の植物の展示やお庭にも、草花が咲いています。

小さくて可憐な花が多いのは標高が高いからでしょうか。紫色がとても可愛い。

いけばなのレッスンにはティーンエージャーも。

経験もある方もいらっしゃいましたが、初めての方のほうがとても素直に学ばれているとのことでした。

どの位置に控え(花)を添えるかによって印象が変わるので皆様真剣です。

マルセイユやカンヌからバケーションに合わせて参加されるマダムも。


ちなみにレッスンのある朝、いけばなで使う素材を調達しました。この時、自然から素材に変わる瞬間なのだそう。
日本の味噌を使ったみそぼぅるも試飲

実は今回、いけばなのレッスンのあとに、おまけでみそぼぅるを飲んでいただきました。

8割の皆様が、美味しいとおっしゃってくださり、misoの存在もご存知の様子。

とにかくいきあたりばったりな感じで、今回の運びとなりましたが、小麦をさけていたりする方や、フランスの方はごまアレルギーの方もいるということで、二日目は急遽何が入っているか単語を調べて表示しました。

質問をいだいても、フランス語が話せないコミュニケーションができないのは、とても残念なこと。もっと勉強しなくてはいけないなぁと思いました。
フランスとみそぼぅるを通した私の所感
その土地にはその土地にある植物が育ち、その環境、気候に合わせて料理があり、家の形があり、過ごし方があります。
みそぼぅるが海外で流行ったら面白そう!なんて思いながら始めましたが、海外の方に味噌を広めることが、正しい正しくないではないのですが、感覚としては少し不自然な気がしました。
日本に来た時に、日本の文化や日本の気候、風土の中で飲んでいただくのが一番かなと。
なのであくまでも、体験程度がふさわしい気もします。いけばなが伝えるのは美や精神。そこには国境はありません。だとしたら日本食から伝えるものは、なんなのでしょうか。
サンボネで食べた家庭料理が幸せ

というのも、日々出してくださった家庭料理が美味しかったからということもあるのかもしれません。
フランス人はなんでもジャムにするなんてルーセル先生はおっしゃっていましたが、朝食でいただくジャムが本当に美味。全粒粉の入った味わい深いパンと、新鮮なバターと、手作りジャムや蜂蜜。もう満たされるし、風土に合っているからこそなのでしょう。

二日目の夜もリンさんがディナーを用意してくださり

新鮮な採れたて野菜のサラダに手作りキッシュ。

ワイルドライスの入ったマッシュルームやズッキーニなど入ったソースがのった料理。

ヤギのチーズの手づくりのタルトは、甘さ控えめで想像以上に軽く、

そしてそのチーズタルトと合わせるのが、なんとレモンチェッロ!レモンチェッロの酸味と甘みが、甘さ控えめのチーズタルトと相成って最高に美味しかった!
ワインと食事を合わせるように、こうしてデザートと合わせることで、口の中で合わさり芳醇で豊かな味わいになるとは、驚きでした。お腹がいっぱいでなければ、本当にもう一切れいただきたいくらいでした。

最後はフレッシュなハーブと、tilleulティオル(菩提樹の葉)を合わせたお茶でリラックス。南仏の方は菩提樹をお庭によく植えるそう。
こんな風にですね、地のもの、その土地に住む人が作ってくださる食事ほど、大地のパワー、風土のパワーをいただけるものはない気がしたのです。
だからこそ、私が伝えるものが、日本の食文化だとしたら?その先にある何を伝えるのか?もしくは世の中に求められているのか静観したいと思います。
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